アメリカを代表する画家といえば?美術史を語る上で欠かせない、独創性あふれる20世紀のアメリカン・アーティスト3名をご紹介!

アメリカを代表する画家といえば?美術に興味がなければ、パッと答えられる人は少ないかもしれません。それもそのはず、世界の歴史から考えると、アメリカはまだまだ国としての歴史が非常に浅く、ルーキー枠と言えるでしょう。ただし、限られた時代にあっても、アメリカのアート界に影響を与えた才能のかたまりのような芸術家たちが存在したのです。きっとあなたも見たことがある、時代を席巻したアメリカ人アーティスト3名を紹介します。

 

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Norman Rockwell(ノーマン・ロックウェル)

 

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生年月日:1894年2月3日~1978年11月8日(没84歳) 出身:ニューヨーク ロックウェルは、見る人の心を和ませる、ほっこりとした作風で有名なイラストレーターです。アメリカで暮らす人々の何気ない日常を描き続け、ときには愛らしい作風の中にも強烈な社会風刺を織り交ぜたりもしています。彼の作品は、長年に渡りThe Saturday Evening Postの表紙を飾り続けるなど、多くのアメリカ人に親しまれてきました。

しかし、残念なことに1943年に起こったスタジオ火災のため、作品の大半が焼失してしまいます。ロックウェルの作品は、より貴重で価値のあるアメリカの遺産と呼ぶにふさわしい美術品になったのです。のんびりとした作風に惑わされていませんでしたか?まるで、当時の匂いが漂ってきそうなロックウェルの作品の数々、ノスタルジックの奥に隠された彼の信念を感じてみてください。

Roy Lichtenstein(ロイ・リキテンスタイン)

 

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生年月日:1923年10月27日~1997年9月29日 (没73歳) 出身地:ニューヨーク 漫画のヒトコマをそのままアート作品に変貌させた、唯一無二のアーティスト。漫画が持つ強力な影響力に気がつき、ふきだしやセリフをそのまま使用するという前代未聞の作品を完成させます。芸術界では異端とも思われる発想を誕生させたリキテンスタイン、しかし根はものすごく真面目な人物だったのです。

オハイオ州立大学美術学部で修士号を取得し、同大学で講師を務めるなど、美術の基礎をじっくり学んだ経歴を持っています。変わり者というよりは、正統派の芸術家の道を歩んできた人といえるでしょう。しかし、そんな彼が辿り着いたのが、金髪美女が登場するコミック・アートの世界でした。コミカルでまっすぐな作風、優等生の殻を破ったリキテンスタインのように、型にはまった人生から飛び出す勇気を持ち続けたいものです。

Andy Warhol(アンディ・ウォーホル)

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生年月日:1928年8月6日~1987年2月22日 (没58歳) 出身:ペンシルベニア アメリカン・ポップアートといえば、まず真っ先にこの人の名前が思い浮かぶかもしれません。作品同様に、自身の容姿や生活も奇抜だったウォーホル。銀色のカツラを身につけ、有名人を招いてパーティー三昧など、スキャンダラスな日常を送っていたことでも知られます。

そんな彼の名前を世界中に知らしめたのが、印刷技法の一種であるシルクスクリーンを用いた作品の数々です。キャンベル・スープ缶やマリリン・モンローなど、誰もが1度はみたことがある大量生産型のデザインを世に生み出してきました。大衆の関心を強く集めることに成功したウォーホルは、アート界だけでなくファッション界をも牛耳った奇才のアーティストなのです。

アメリカ人だけでなく、世界中の人々の心を掴むアメリカン・アーティストたち。彼らの情熱は、作品を通して今もなお生き続けています。たしかに、歴代の著名な名画と比べれば、重ねた歳月は敵いません。しかし、アメリカ人らしい完成で想像された作品の数々は、ちょっぴり刺激があってクセになる魅力が詰まっています。お上品な絵画もいいですが、もっと肩の力を抜いて楽しめる、アメリカ人が生み出した芸術品を楽しんでみてください。

 

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