日米子どものADD/ADHD対応の違いとは?今では10人にひとりの注意欠如多動性障害、薬物療法は必要なのか?

日本ではタレントの栗原類さんが自身がADDであることを公表し、反響を呼んでいます。栗原さんはアメリカで過ごした幼少時にADDと診断されましたが、日本に帰国後の学校生活は苦労の連続だったそうです。アメリカと日本、子どものADD/ADHDの対応に何か違いはあるのでしょうか?今回は話題のADD/ADHDに関する情報をお届けします。

ADDとADHDとは?

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ADD/ADHDは多動性・ 衝動性と注意力の障害を特徴とする行動の障害で、細かいことに注意を払えない、落ち着いて座っていることができない、周囲の刺激に気が散りやすいなどの症状が見られる発達障害です。

ADDとは「注意欠陥障害(Attentin Deficit Disorder with and without Hyperactivity)」の略になります。ADHDと比べて多動が少ないケースに使われていましたが、現在は診断名としてはADDではなく、ADHD「注意欠如多動性障害attention deficit hyperactivity disorder)」が総称として使用されています。

日本のADD/ADHDの子供への対応

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近年、日本でもADD/ADHDが広く認知されるようになってきました。日本では乳幼児健診の際の子供の様子で発達障害の可能性があるかどうかがみられています。ADD/ADHDの症状がある場合は専門医の診断を受け、自治体の療育園などで集団生活に慣れるためのトレーニングをします。日本ではやはり集団生活に馴染むことが目的とされているため、他人との関わり方などを中心に学び、症状の改善をはかっていきます。

症状がひどい場合には薬物療法などの投薬も行いながら経過を観察していきます。ただし日本では専門機関や専門医がまだ十分ではなく、初診を受けたり、療育園に通うために長い間予約待ちをしなければならないなど、問題点も多くなっています。

米国のADD/ADHDの治療法と教育

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米国ではADD/ADHDは特に珍しいことではない、という印象を持っている人が多いように思います。AFP通信の記事によると、若者では10人に1人以上の割合でADHDと診断されているという結果が出ていて特に近年増加傾向にあるそうです。アメリカでは心理療法と併ADD/ADHDせて、リタリンなど行動と集中力を改善する向精神薬による薬物療法も積極的に取り入れられています。

アメリカは日本とは違い均一的な義務教育ではないため、「集団生活にいかに順応していくか」というような教育はあまりされず、注意力の欠如などの治療はしつつ、個性を伸ばしていくことがメインになります。またギフテッドチャイルド(飛び抜けた資質を持つ子供。発達障害の症状を持つ子も多い)への教育も進んでおり、ギフテッド教育を専門に行う教育機関も多いです。

参考:AFP通信:http://www.afpbb.com/articles/-/3069603

日本でもアメリカでもADD/ADHDの子供が生きづらく、特別な治療や教育が必要なことは変わりません。ただ、アメリカではホームスクーリングなど様々な選択肢があり、ADD/ADHDが受け入れられやすい土壌があります。日本でも発達障害を個性として伸ばせるような環境が作られていってほしいですね。