アメリカ人の自己破産理由の定番「サプライズビル」って何?回避方法と受け取ってしまった場合の対処方法について解説します!

サプライズビルとは?

 
View this post on Instagram
 

A post shared by Memes.Puns.Comedy (@meme.brow) on

アメリカの健康保険(Health insurance)は日本と違い、「ネットワーク」というシステムがあります。ネットワークは契約している保険会社・内容に寄って違い、保険が医療費をカバーしてくれるのは基本的に「ネットワーク内(In-network)」の病院や医師にかかった時です。「ネットワーク外(Out-of-network)」の病院や医師にかかると、自己負担額が増えたり、カバーしてもらえないので、ほとんどの人はネットワーク内の医師を選んでかかります。 しかし、ネットワーク内の医師にかかったつもりでも、保険でカバーされなかった医療費が請求されることがあります。これがサプライズビルです。 例えば ・受けた医療行為がすべて保険でカバーされると思っていたら、実は麻酔医など一部の専門医や検査機関だけネットワーク外だった ・緊急だったので選ぶことができずネットワーク外の病院や医師にかかってしまった などのケースでは、サプライズビルが発生してしまいます。保険でカバーされないため、破産する人もいるくらいの金額になることもあります。

サプライズビルを避けるには

 
View this post on Instagram
 

A post shared by Hollie_gets_healthy (@holliemazz) on

サプライズビルをできるだけ回避する方法です。

病院に行く前に、病院と所属の医師が自分の保険のネットワーク内か確認する

病院側に確認するのも良いですが、保険会社に電話して聞く方が確実です。もし行くつもりだった医療機関がネットワーク外だったら、ネットワーク内の他の医師を紹介してもらいましょう。また、その際応対してくれた人と内容を記録しておきましょう。

主治医(Home doctor/PCP)から専門医(Specialist)を紹介された際も相手がネットワーク内か調べる

ネットワーク内の医師から紹介されるのがネットワーク内とは限りません。ネットワーク外の専門医だったら変更を頼みましょう。

受ける予定の健康診断や予防医療に保険が適用されるか調べる

ほとんどの医療保険では健診や予防医療はカバーされることになっていますが、3Dなどの最新技術を使ったものはカバーされないケースがあるそうです。

医師にネットワーク内の検査機関を使うよう頼む

血液検査やMRIなどの検査の際は、最初から医師にネットワーク内の機関を使うよう頼みましょう。保険会社がお住まいの地域でカバーされる機関のリストを持っているので利用できます。

受ける予定の検査、手術や入院に保険会社の事前承認(Pre-authorization)が必要か保険会社に確認すること

多額の費用がかかる医療行為には事前承認をしておかないと、カバーしてくれない保険会社やプランがあります。

ネットワーク内外の確認、医療行為の詳細やカバーされる額、事前承認や問い合わせの内容を保管しておく

特に高額な医療費が発生すると思われる際には、万全の注意が必要です。同じ質問でも、何度か違う人に確認の問い合わせをしておきましょう。

地域の救急搬送を調べておく

救急搬送は特に日本と比べて高額です。お住まいの地域の救急車などがネットワーク内か把握しておきましょう。

持病や妊娠など、あらかじめ高額な医療費が予想される場合はPPOの保険を選ぶ

PPOタイプの保険はネットワーク外の医療機関や専門医も一定の割合でカバーしてくれます。HMOのプランと比べて一見保険料は高額ですが、後々かかってくる医療費を考えるとトータルの費用が安くなる場合があるので、ご自身の状態を鑑みて、保険を選びましょう。

サプライズビルを受け取ってしまったら

 
View this post on Instagram
 

A post shared by Ingham Retirement Group (@inghamrg) on

色々と対策をしていても、サプライズビルを受け取ってしまう可能性は多々あります。アメリカ在住の人の3割が受け取った経験があるそうです。サプライズが送られてきた場合の対処法をご紹介します。

①すぐに額面通りの支払いをしようとしない

アメリカの医療費の請求書には間違いがつきものです。受けていない医療行為が含まれていたり、手違いで送られている可能性も高く、払える金額でも覚えのない請求に支払ってはいけません。

②負担額を変えてもらえないか保険会社と交渉する

③病院、医師側に医療費を割引してもらえないか交渉する

病院によっては保険が効かない人向けの低料金や割引率が設定されていることがあります。

④病院のビリングデパートメント(Billing department)に相談する

さらに割引してもらえないか、負担のない額で分割払いにするなどの相談ができます。
 
View this post on Instagram
 

A post shared by Deejay Paredi (@deejayparedi) on

日本ではありえない現象、サプライズビルについてご紹介しました。個人個人で健康保険を選んだり、医療行為を受けるたびにネットワークを気にしなければいけなかったり、対策していても送られてきてしまったりと、医療費に関わることはアメリカ生活の中でも一二を争う煩わしい問題です。この記事が困っている方や不安に思っている方のお役に立てれば幸いです。