アメリカで頻繁に耳にするホームスクーリング、社交性への弊害などはあるの?ママが教師役となる教育方法について考えてみよう!

筆者の義姉はホームスクーリングという、子供を家で育てる教育方針を取っていました。ある日、学校などに置いてある野球のバットが武器になるかもしれないからホームスクーリングにしていると風のうわさで聞いた筆者は、ホームスクーリングで子供を育てる義姉に詰め寄ったことがありました。すると彼女は「子供達を社会の邪悪から守るために、武器を遠ざけるのよ」と言い、それは彼らの信じる宗教の教えでもありました。う~ん、とその時は絶句してしまいましたが、色々な考え方があって当然のアメリカです。今回は、アメリカでは法律でも認められているホームスクーリング(Homeschooling=在宅教育)と呼ばれる教育方法について考えてみたいと思います。

家庭で母親が教師になる


筆者の義理の甥たちは2人とも、高校卒業まで母親によるホームスクーリングを体験しました。ホームスクーリング独自のカリキュラムにのっとって、家で義姉が英語・数学・社会など数科目を教え、科学と音楽はチューターと呼ばれる専門の家庭教師を雇っていました。

普通の学校に子供を通わせない理由


義姉の家庭のように宗教上の理由であったり、学校の環境や学習の質やカリキュラムやいじめ問題や特別支援の必要な子供に対する学校への不満などにより、地元の学校に失望したからという理由もあります。また我が子の学習と発達にとても興味を持つ親が、自分の手で子供の教育をしたいという理由もあります。

教科書やカリキュラムは?


教科書となる本は、公立の図書館、ホームスクーリング・カタログ、出版社、専門家、一般の本屋や教育出版社などから親が選びます。またカリキュラムは、ホームスクール団体や教会等の宗教団体、地元の公立学校、TVやDVDやラジオ、インターネット、通信教育などを参考にします。

ホームスクーリングの長所


何といっても我が子のレベルや興味に合わせて、教育をカスタマイズできるところでしょう。そして教科書やカリキュラムは一つだけではなく、いくつかを併用したり子供に合わせて変えたりすることもできます。実際にホームスクーリングの生徒の成績を見てみると、国の標準テストでは平均点よりも上回る得点をおさめています。

ホームスクーリング卒業生調査


ホームスクーリング卒業者を調査した結果によると、そうでない大人に比べ、スポーツチームのコーチや学校でのボランティアや教会などの公共サービスに多大に貢献しています。選挙の投票率も高く、とても幸せでおもしろい人生を送っていると言われ、気になる社交性の弊害はなさそうです。

ホームスクーリングを選ぶその他の生活スタイル

他の理由として、例えばへき地に住んでいて学校が近くにないとか、家族で一時的に外国に住む生活スタイルだったり、親の仕事がら移動が多いなどの理があります。スポーツ選手、俳優・女優やミュージシャンになるために、トレーニングや練習のスケジュールを優先したいという理由もあります。

地元公立学校から結構フレキシブルな対応が得られる

筆者が勤めていた公立小学校では、近所からホームスクーリングの生徒がパートタイムで授業に参加していました。音楽の授業やオーケストラの指導だけ受けに来ていたり、午前中はホームスクーリングで母親と学びランチを済ませてから午後に学校に出てくる子もいたりで、結構フレキシブルに対応が可能でした。

日本では一般に知られていないホームスクーリングですが、子供は無理をして普通の学校に通わなくても、家庭でも立派に教育ができることが分かります。長期に渡るホームスクーリングを成し遂げるには、親の精神的な負担がかなり大きくなるかもしれませんが、子どもにとっては最適の教育方針なのかもしれません。あなたはどう思いますか?