日本のビジネスパーソンはセクハラ事情に鈍感?駐在員のあなたは大丈夫?日米セクハラの捉え方の違いを考えてみよう!

アメリカの著名人によるセクハラ告発が注目を集めた昨年、いわゆる「Me too」は2018年に突入した今もアメリカ中で物議をかもしています。行き過ぎを不安視する声も上がる中、「Me Too」は「Time’s Up」へと変化し、アメリカ発のセクハラ糾弾運動は収束の様子をみせません。世界中に影響が及びましたが、日本では対岸の火事レベルで関心を寄せる人は微々たるモノ!今回は、ビジネスパーソンなら知っておきたい、日米のセクハラ事情の違いについてご紹介します。

セクハラ問題は他人事、日本人は痴漢えん罪のほうが恐い?


日本人のビジネスマンは、痴漢に間違われることに異常なほどの恐怖を覚えています。なぜなら、ひとたび痴漢を疑われようものなら、無罪を証明することが難しいことや、今まで築き上げてきた社会での地位を全て奪われ兼ねないことを知っているからです。

一方、セクハラに対しては、そこまで細心の注意を払っている日本人は多くありません。恐らく大半の人は、セクハラで人生が終わると想像もつかないからです。日本人は面倒ごとを嫌うため、たとえセクハラをされたとしても、ある程度のことは流して(我慢して)しまいます。

ただし、アメリカ人は違います。きちんと不快に感じたことを明らかにし、必要に応じては訴訟になる場合も少なくありません。内々の謝罪では済まず、セクハラをした人は桁違いの慰謝料や示談金を支払うことになり、さらには会社を去ることになります。日本の職場環境と同じような感覚でアメリカ人に接してしまうと、思いもよらぬ事態に陥ってしまうかもしれません。

口は災いの元、性的接触だけがセクハラじゃない!冗談のつもりは通用しません


日本人は他人の外見の変化に対して、あまり深く考えずに言葉に出してしまうことがあります。たとえば「太った、痩せた」「若い、老けた」など、わざわざ口にしなくてもいいことを日常会話にしてしまうのです。さらに、「胸が大きくて制服が小さそう」「お尻が大きいから、たくさん子どもを産みそう」とか、冗談のつもりでも嫌悪感を覚えるような言葉が使われることも!コンプライアンスを重視して、散々社内セミナーを開催しても、なんとなく口を滑らせてしまう日本人は少なくありません。むしろ、悪気がない「セクハラ発言」が蔓延しているため、日本人は無意識にセクハラとおぼしき言葉には過敏に反応しないフィルターをかけているのかもしれません。

これに対し、アメリカでは日本の職場にあるような、失言が出やすい馴れ合いの会話が生じることは稀です。痴漢えん罪に怯える日本人と同様に、アメリカではセクハラを明日は我が身(被害者だけでなく、加害者としても)として真剣に捕えている人が少なくありません。「Me too」が起こったことにより、改めて自分の職場での行為を自問自答する人も増えています。そのため、本人が悪意を持って言わない限り、「セクハラ発言」が飛び出すこともないのです。むしろ、言われた場合はターゲットになっている可能性が高いので、会社や政府のホットラインに相談しましょう。

お触り禁止はどこも同じ 性別問わず、触れたらセクハラに


アメリカにはキス&ハグ文化がありますが、誰とでも気軽にスキンシップに応じる国ではありません。この点をはき違えてしまうと、かなり危険です。特にビジネスにおける挨拶において、ハグを多用することは控えるべきといえます。アメリカ人の見よう見まねでハグをすることは、自分から墓穴を掘ることになりかねません。アメリカ人でさえも、ビジネスハグが許されるべきか慎重になるくらい難易度が高い行為です。むしろ、迷うくらいなら止めるべきと考えているアメリカ人も少なくありません。

日本にはハグの文化はありませんが、意外と一方通行のスキンシップが目立ちます。たとえば、苦労をねぎらうときに肩や背中を叩いたり、ゴマをするときに肩をもんだり、気合いを入れる感じでお尻を叩いたりなどです。下心みえみえの場合もありますが、何も考えず軽くポーンと叩いてしまっている人もいるのでは?同性同士で行なわれる傾向にありますが、これもれっきとしたセクハラです。

アメリカと日本、どちらの国にもセクハラは存在しています。さらに、誰にでも加害者、もしくは被害者になりうる可能性が!日本人がやりがちな、会話を続けさせるためのプライベートに踏み込んだ質問など、なにげなく当たり前にやっていることもNGだったりします。とりあえず、アメリカではセクハラに特に注意すべきというより、これを機会に改めて「セクハラとは何か」を考えてみてください。