アメリカで事業をやっている人は必ず目にする?アメリカのビジネスシーンで登場するキャッシャーズチェックって何ぞや?

アメリカでビジネスをすると、日本ではあまりお目にかからないものがいくつも存在します。その一つがCashier’s Check(キャッシャーズチェック)と呼ばれる小切手です。地域によっては、Bank Certified Checkとも呼ばれています。一体、普通の小切手とは何が違うのか、どんな時に使われるのか、どのように発行するのか、この後、見ていきましょう。

 

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取り扱い金額が大きい時に使われるCashier’s Check(キャッシャーズチェック)

キャッシャーズチェックは主にビジネスシーンでよく登場し、不動産購入や賃貸契約の際に用いられます。普通のチェックとの違いは、銀行がそのチェックの有効性を事前に保証している点にあります。ん、ちょっと待ってください!普通のチェックは信頼されていない!?その疑問に対する回答は、イエスでもあり、ノーでもあります。

普通のチェックは預金が無くても発行できてしまう

アメリカではいろんな場面で利用されるチェックですが、預金が無くても発行できてしまうんです。例えば、筆者の預金が$100だったとして、$1,000のチェックを発行することができてしまいます。(それもそのはず、チェックに$1,000と書けばいいだけなのですから。。。)そうすると、以下のような状況に陥ります。

預金が消えた!?

私がチェックを渡した相手(受取人)に銀行口座に一度、$1,000が入金されます。ただこのお金は、私の銀行口座に$100しかないと判明した瞬間(通常は入金から数日後)に受取人の口座から消滅します。(実際には受取人の銀行口座に入った$1,000は無効と判断され、回収されますので、受取人から見ると無くなったように見えます。)アメリカでは、このようにチェックがはじかれることを「bounce」(バウンスする)と言います。

不正やミスを防止するために作られたキャッシャーズチェック

上記のようなことが仮に起こった場合、友人関係であれば、「いやー、ごめんごめん、バイト代まだ入ってなくてさー」などと言って、笑い話で済むかもしれません(もちろん、それで済まない場合もありますが笑)。しかし、ビジネスシーンではそうはいけません。送金ミスなどは信用低下につながり、アメリカでビジネスをするのは難しくなっていきます。こんな状況を防ぐために、銀行があらかじめチェックを発行する際に、送金者の銀行口座に十分な金額があるかを確認し、その発行されるチェックの有効性を保証します。

キャッシャーズチェックの作り方

まずは銀行口座をお持ちの銀行に向かいます。銀行のカードと本人確認用のIDを持参しましょう。銀行窓口でキャッシャーズチェックを作りたい、と言えばすぐに対応してくれます。キャッシャーズチェックの受取人の名前、金額を伝えると、銀行員がチェックを用意してくれますので、その内容に問題が無いかを確認します。問題が無い場合、その場で銀行員がキャッシャーズチェックにサインをし、レシートページと一緒にキャッシャーズチェックを渡してくれます。レシートページは本人保管用になりますので、キャッシャーズチェックから切り離して保管し、出来上がったキャッシャーズチェックのみを受取人に渡しましょう。

発行されたキャッシャーズチェックは「現金」と考えるべき

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最後に一つ注意点です。キャッシャーズチェックは、通常のチェックと違い、間違いが発覚しても絶対に捨ててはいけません。なぜなら、キャッシャーズチェックは発行された時点で、銀行口座からその分だけお金が引かれ、現金と同じ価値を持つからです。

キャッシャーズチェックの内容に間違いがあった場合は、必ず原本を取り戻したうえで、そのキャッシャーズチェックを発行した支店に行き、再発行してもらうようにしてください。

仮にキャッシャーズチェックを紛失してしまった場合、返金に最大約半年ほどかかり、最悪の場合返金してもらえない可能性があります。キャッシャーズチェックは限りなく現金に近いチェックであるということを覚えておくと良いでしょう。

いかがでしたか?日本ではあまり聞きなれないキャッシャーズチェックですが、この記事の内容をよく読めば難しいものではないことがお分かりいただけると思います。発行されたキャッシャーズチェックの取り扱いには十分注意しながら、円滑にビジネスを進められるようにしましょう!

 

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