アメリカでなぜ今もうフーターズがイケてないのか?日本人が知らないその意外な理由とは?

日本にも7店舗あり、80年代のアメリカを一世風靡したフーターズですが、最近本国アメリカではまったくと言っていいほど存在感がありません。Business Insider誌の調べによると、2012年から2016年の間に、7%の店舗が閉店に追い込まれたそう。元祖ブレストラン(Breastaurant=おっぱいレストラン)のフーターズに、アメリカ人はもう飽きてしまったのでしょうか。フーターズが直面する問題点を検証していきましょう。

 

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男女ともにイメージ調査の結果がよくない

 

 
 
 
 
 
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イメージ調査の会社BrandIndexが2013年にフーターズの好感度を+100から-100でランキングするアンケートを行いましたが、女性平均が-21とかなり低い点数。女性からの低支持には特に驚きませんが、問題は男性からの支持率。+2という結果で、男性に特に好まれているというわけでもないようです。

店頭でデモ活動が頻繁に行われる

 

 
 
 
 
 
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フーターズだけに限りませんが、近所にブレストランができるとなると、プラカードを持った反対デモが起こります。国外のイギリスなどで特に反対運動がひどく、短期間で閉店に追いやられる店舗もあったようです。誰もプラカードデモが起きているようななお店にあえて足を運びたいとは思いません。フェミスト団体の勝利だと言えます。

セクハラに対する世間の目が厳しくなった

 

 
 
 
 
 
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#MeToo運動が始まったのが2017年、急に世界中がセクハラ問題に取り組み始めました。もちろんそんな中、フーターズのイメージはガタ落ち。これらブレストランは、カジュアルな雰囲気のなかで女性蔑視を後押ししているというのが主張です。

実際セクハラに関する裁判沙汰も多い

 

 
 
 
 
 
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上司からビキニコンテストに参加させられそうになったフーターズガールは、セクハラでフーターズを訴え27万5千ドルを勝ち取っています。女性だけでなく、2016年には男性従業員からもセクハラ訴訟があったりと、裁判沙汰が多いことは事実です。

PornHubによるサーチ分析の結果…

 

 
 
 
 
 
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Business Insider誌によると、アダルトサイトPornHubのメタ分析の結果、最近の若い男性(18歳~24歳)は「胸」というものにもうあまり興味がないようです。今どきの若者と違い、女性の裸を見るためだけに、かなりの努力をしてきた世代55歳~64歳のグループと比べると、17%も女性の胸への興味度が低い結果となっています。ターゲット層を考えると、これはかなりの痛手。

その立ち位置で、刺激が弱すぎる

 

 
 
 
 
 
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露出の多いウェイトレスに囲まれたいというだけの理由なのであれば、フーターズは他のブレストランと比べて刺激が弱すぎます。露出度のもっと多いライバル店ツイン・ピークスは2013年~2015年の間に63%の売上アップがあったそうです。 フーターズは女性が行ってもまったくOKな雰囲気ですが、ブレストラン・チェーンの中にはリベラルな女性でもかなりショックを受けそうな内容のお店もあります。

雇用差別が合法に行われている

 

 
 
 
 
 
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アメリカは雇用差別に対して非常に厳しい国ですが、フーターズは合法にルックスで従業員を選んでいるとのこと。1997年に二人の男性が「男性がフロアで働けないのは性差別だ!」とフーターズを訴えたそうですが、フーターズ側はレストランでの役柄に合った「エンターテイナー」をオーディションで探しているという主張。巨乳という「能力」がしっかりとした職務資格となるそうです。

カジュアル・ダイニングはもう流行らない

 

 
 
 
 
 
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アメリカ国内で「カジュアル・ダイニング」のお店が悪戦苦闘している事実があり、Applebee’sやOutback Steakhouseといったチェーンが多くの店舗閉店を余儀なくされています。Business Insider誌によると、理由はようするにミレニアム世代が来ないから。若い世代はChipotleのような「ファスト・カジュアル」なレストランを好む傾向にあるということです。

昔から変わらぬ味

 

 
 
 
 
 
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昔はフーターズに通う男性から「ここのウィングが美味しいから通うんだよ」という言い訳を頻繁に聞きました。バッファロー・ウィングで有名なフーターズですが、1983年のオープンから30年後の2013年に初めてメニューをガラリとアップデートしたそう。 元従業員によると、今まではキッチンスタッフが行う作業が「袋を開ける」「解凍する」のみだったので、それまで変わらない人気の味を保つことができたということ。昔のままで良かったということでしょうか。

ファスト・カジュアルに転身?

 

 
 
 
 
 
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カジュアル・ダイニングはもう流行らないということで、フーターズの親会社は「Hoots」というファスト・カジュアルのコンセプトを考えているそう。ファストフード風のフーターズでは、露出度の少ないユニフォームを起用、男女平等に雇用を行う予定。二つのバージョンのお店が共存するか、現在のフーターズがなくなりHoots一本で行くのか、興味があるところです。

女性がメンタルを病みやすい職場環境

 

 
 
 
 
 
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2015年に行われた調べによると、このような労働環境は女性のメンタルに悪影響を及ぼすとのこと。常に他のフーターズガールと比較され、嫌な客も多いはず。しかしながらマネージメント陣はほぼほぼ男性で固められており、気軽に相談できる女性上司がいないという問題があるようです。 ダサい過去のものになりつつあるフーターズには、色々な面で中途半端さが見受けられます。しかし、どうしてもあの元気なフーターズガールのユニフォームが好き!という人もいるでしょう。アメリカっぽさ満点という売りもあり、まだまだ性に寛容な日本進出は間違いではなかったと思います。日本でしか行ったことないという人は、ぜひ消えゆく前に本場アメリカでのまったく違ったフーターズの雰囲気を体験してみてください。

参照:https://www.mashed.com/129065/the-real-reason-hooters-is-disappearing-across-the-country

 

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