元アメリカ現地ツアーガイドの筆者が実体験を語ります!正直ちょっと困っちゃう観光客はどんな人?

筆者は昔、アメリカ現地のツアーガイドとして日本人観光客相手の仕事をしていました。今から7年ほど前の話なので現状とは少し違うかもしれませんが、仕事内容は、昔も今もあまり変わっていないようです。今回はそんなツアーガイドの仕事内容と、こんな日本人観光客には困ってしまったというエピソードをご紹介したいと思います。

 

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ツアーガイドの仕事とは?

 

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ツアーガイドのお仕事は、基本的にツアーに参加されたお客様をアシストする仕事です。現地でのホテル予約から観光バス、レストランの手配、ツアー日程の作成から確認、緊急時の対処方法など色々と責任が発生します。

団体ツアーを利用して海外旅行へ参加される観光客の多くはアジア系の方々です。欧米系の観光客でも、母国から添乗員付きで海外旅行へ行くというのはありますが、どちらかというと個人主義の人が多いせいか、余り団体ツアーで旅行をしている姿を見かけることがありません。その代わり、現地に到着後、手配したツアーに参加する人はいるようです。

ツアーガイドの一日

 

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ツアーガイドの一日は、まず観光客のお迎えから始まります。到着時間を目安に空港で待機しますが、この待機時間に、到着予定のゲートの確認、現地で手配した観光バスのドライバーさんとの連絡や、その日の日程のチェック、到着後に滞在する予定のホテルなどへ予約の確認連絡などを入れます。この待ち時間に、色々なことをしています。

ツアーガイドにとって辛いのが、飛行機の到着時間が遅れることです。こればかりは気候やその時の状況が原因なのでお客様には責任は無いのですが、到着時間が大幅に遅れてしまうと、その後のスケジュールなどがすべて変更あるいはキャンセルになります。お客様に迷惑がかかるのはもちろんのこと、すでに予約してあった先への連絡や手配等、更にたくさんのことをしなければなりません。

逆に、飛行機が早く到着するのはそれほど問題ではありません。空港で少し時間調整をすることができますから。大体現地のツアーガイドさんは、到着予定の1時間ほど前からスタンバイしています。中には2時間以上前から待っているガイドさんもいます。

筆者がツアーガイドをしている時、空港で添乗員さんやお客様達に無事会えたときが正直一番ホッとしました。みなさん疲れている方がほとんどでしたが、無事目的地まで到着していただいただけでも、とても嬉しいことです。全員の荷物の引き取りやチェックなどが済んだ後は、滞在予定先へ向かいます。当時筆者の担当したツアーは午後や夜到着が多かったため、到着後はホテルに直行することが多かったです。

 

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ホテルに到着後は、観光客らは翌日の待ち合わせ場所や時間を添乗員さんとチェックした後、個々にお部屋の方へ行かれます。その間、ツアーガイドは添乗員さんと翌日の日程のチェックや問題点などを話し合います。時間にして、約30分程度でしょうか。その後は、一旦解散になります。

翌日の日程などはそれぞれ違いますが、大体現地案内ツアーなどが含まれていることが多く、現地の観光スポットを観光客の方と一緒に訪れて案内を行います。また、普通ツアーガイドは、初日から帰国日まで同じ人が担当することが多いです。なので、初日空港で会ったガイドさんは、最終日に空港でお別れするまで責任を持って同伴します。

正直ちょっと困っちゃう観光客はどんな人か?

 

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団体のツアーに参加される日本人観光客の場合、それほど時間にルーズな人はいませんでした。というのも、団体の場合、添乗員さんがその責任を持っているためです。逆に、個人で現地ツアーなどに参加される場合、色々なリクエストをされることがあります。特に、日程や行き先を当日に変更して欲しいと言われたりしますが、これが一番ガイドにとって辛いんです。

もちろん、現地ツアーに参加されるにあたってお金をいただいている以上、お客様ですから、少しでも要望にお答えできるようにしますが、それでも、中にはビックリするような変更リクエストをされたこともあります。

その他に困るのが、ツアーガイドが全てを知っていることを前提に話をされる方です。筆者はツアーガイドで業務遂行に必要な情報収集は常にしていましたが、それでも分からないことはいっぱいあります。自分が知らないことを聞かれた時、「え?君、現地に住んでいてこんなことも知らないの?」という態度をされてしまったことがありますが、こればかりは筆者も困りました。

他にも、質問に対して答えがひとつだけではない場合にジェネラルな感じで返答すると、「それくらい知ってるよ!」といった態度をされたこともあり、全てのお客様にご満足いただくのは非常に難しいと感じたことを今でもよく覚えています。

仕事をしていて嬉しい時はどんなとき?

 

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逆に嬉しいこともあります。例えば、お客様の中には一緒にツアーに同伴中、仕事内容とは別に色々声をかけてくださる方もいらっしゃいます。案内の仕事とはまた違って、気さくでカジュアルなトークになるので、筆者はそんなひと時が大好きでした。

また、日本へ帰る日の当日、「これ良かったらあなた食べなさい。私達はもう今日で日本に帰るから、日本に帰ればまたいっぱい食べれるから!」と言って、日本のお菓子やインスタント系の食べ物を沢山くださったご夫婦がいらっしゃいました。このご夫妻の顔を筆者は今でも忘れられません。 今回は、現地ツアーガイドの仕事内容や筆者の実体験でのエピソードをご紹介しました。

筆者はサービス系の仕事が好きなので、仕事自体はもっと続けたかったです。生活リズムが不規則だったこと、またすでに家庭を持っていたこともあり、段々と両立が難しくなりました。しかし、ツアーガイド時代に出会った方々と過ごした時間は素敵な思い出となっていますし、みなさんが自分と共に少しでも楽しい時間を過ごしたと思っていただけたら、そんなに嬉しいことはありません。みなさんもツアーで現地ガイドさんに会った際には、ぜひこの記事のことを思い出してみてください!

 

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