アメリカの「少々失敗したっていいじゃない?」的サービス体験!でもこれって他人に異様に厳しい日本と違う寛大な独自の哲学かも?

日本では考えられないアメリカのサービス体験 先日、洋服屋さんでズボンを買った時のことです。家に帰ると防犯用のタグが付いたままでした。手で取ろうにも外れず(外れたら防犯の意味が無いのですが)、お店に翌日戻りタグを外してもらうことにしました。 翌日日本へ帰国する予定だった筆者は、時間も無くかなりバタバタしており、店に向かうウーバー(日本で言うタクシーのようなもの)の中でこんなことを考えていました。 「タグさえ切ってあればこうやって時間を割く必要も、交通費もかからなかったのに!せめてウーバー代だけでも払ってもらおう」 しかし、お店に行くと結果的にタグを切ってもらうだけで、交通費は払って貰えませんでした。そしてお店のマネージャーにこう言われたのです。「誰しも間違いはあるでしょう?あなたにも間違いはあるんだから、こうして謝っているのだから許してちょうだい」と。 日本ならもっと丁寧に深くお詫びするし、交通費を払えないにしても本体を割引にしたり、自分たちの失敗が100%悪いと言うスタイルで対応するんじゃないかなと思いました。

アメリカって失敗に寛大?

この体験をしてすぐは腹が立っていましたが、なんであのマネージャーはあのセリフを言ったのかなぁと考えるうちに、違った見方もできるのではないかと思い始めました。それは、 良い意味で「アメリカって失敗に寛大」かもしれないということ。 逆に言うと日本って他の人の失敗に異様に厳しくないでしょうか?失敗が許されない社会になっているのです。 ビジネスで言うと企業にはある程度の上手く行く「決まり」があり、もっと良くするためにそのルールを変えていこうとすると、失敗の不安が常にまとわりつきます。変わらないリスクより、失敗するリスクの方が重要視されていませんか?

日本のサービスのきめ細やかさの裏返し

日本の失敗を恐れる体質は、サービスのきめ細やかさにも繋がるのもまた事実です。届け物は届ける時間を2時間単位で細かく指定できますし、電車の遅延は3分遅れただけで車内にお詫びのアナウンスが入り、遅延証明書まで発行されます。それに対し、アメリカは失敗を恐れるより、独自の哲学と方法に知恵を絞っていると感じます。 自分が良いと思うことはやってみる、それが上手くいくかもしれないし、いかないかもしれない。しかし結果的に、アップルやアマゾンなどのアメリカの大手企業は、日系企業に決断出来ないことを素早く判断出来るので革新のスピードも早いですよね。日本よりもアメリカの方があらゆることにチャレンジしやすいと世間的に思われているのは、そんな考え方の違いが根底にあるのではないでしょうか。

失敗に寛大だと自分の心にも余裕ができる

また、「失敗に寛大なこと」は他にも良い影響があります。 自分に心の余裕ができることです。 失敗なんて当たり前!と思っているのと、失敗しないようにしなきゃ!と思っているのとでは同じことを体験しても物事の受け止め方が大分変わってきます。自分が失敗した時、誰かが失敗した時、心の余裕があれば簡単に許すことができる。これは自分自身のストレスを軽減してくれることでもあるのです。 日本とアメリカの価値観の違いを、アメリカに住めばひしひしと感じます。良いことも大変なこともありますが、肩の力を抜いてその違いをありのままに受け止められたらきっと楽しく暮らせますね!筆者自身も、価値観の違いを知った上で自分がどのような行動をとるかは自分で決めたいな、といつも思っています。