元メタボの日本人駐在員が、ロサンゼルスのフルマラソンを毎年完走するまでに至ったお話

筆者はロサンゼルス在住の駐在員ですが、アメリカに来て生活習慣が大きく変わったこともあり、メタボボディになってしまいました。そこで一念発起し、ダイエット目的で始めたジョギングですが、今ではマラソンが趣味になるほどのめり込むようになりました。そして、7年前から西海岸最大のマラソン大会と言われるロサンゼルス・マラソンに毎年参加するようになりました。ロサンゼルス・マラソンが初めて開催されたのは今から31年前で、ロサンゼルス・オリンピックが開催されたことを記念して始まったイベントと言われています。コースは、ドジャースタジアムからサンタモニカまでの片道42.195キロのコースです。このコースは観光地をめぐるコースになっていて、チャイナタウン・リトル東京・ハリウッド・ビバリーヒルズを駆け抜けていきます。詳細は、mAmerica別記事「ロサンゼルスのオススメ観光スポット目白押し、魅力的なロサンゼルスマラソンのコースをご紹介!」にありますので、こちらの記事も是非チェックしてみてください。本記事では、筆者が如何にしてロサンゼルス・マラソンを通して、メタボ状態からジョギングを習慣とし、フルマラソンを完走できたかご紹介したいと思います。

ロサンゼルス・マラソンを走ることになったきっかけ


筆者が走り始めたのは、今から7年前。ロサンゼルスへ来て3年目の頃でした。ちょうどアメリカの生活にも慣れ始め、公私共々、充実した生活を送っていました。同時に食生活に関しても、アメリカの味とサイズに慣れた頃で、外食しても軽くアメリカンサイズの量を平らげるまでになっていました。その頃、日本へ一時帰国の機会があり、そのタイミングで健康診断を受ける予定にしていました。病院に行って順番に検査項目をこなしていき、ウェストのサイズを測った際、看護婦さんからメタボの一歩手前ですと言われ、その言葉が心に突き刺さりました。そこから、ダイエットに励むようになりました。

走り始めは400メートル

まず始めたのは、近所の公園の外周約400メートルのジョギングでした。ダイエットを開始した時は、走るたびに体に付いた贅肉の揺れを感じることができ、自分の体の現状を思い知らされました。始めは週に2回から3回、このコースを走って、習慣化させるまで頑張って走りました。走り始めてから2週間が経過するまではジョギングを継続させることができましたが、徐々に膝が痛くなり、歩くことさえままならない状態になり、しばらく走ることを辞めました。このまま走れないのでは?と悩んでいるとき、ある知り合いの方から膝が痛くなるのは当たり前のことで、継続して走っていると痛みもなくなると聞いて、徐々に走り始めることにしました。その結果、しばらくすると痛みも無くなり、トレーニングも再開することができました。

ジョギング効果

走り始めて約3ヶ月が経過したころ、知り合いに会う度に「最近、痩せたよね?」と言われるようになり、ジョギング効果が出てきたことに自信を持ちました。継続は力なりと良く言ったもので、3ヶ月経過した時点で体重が約5キロ減っていたので、このままジョギングを継続して、まずは目標体重の70キロになるまで頑張ろうと決意しました。この頃になるとジョギングの頻度も週に4回から5回に増やしていて、走る距離も一回に2.5キロ~5キロを走れるようになっていました。

ロサンゼルス・マラソンに挑戦

あるパーティで知り合いにあった時、知り合いが次のロサンゼルス・マラソンに出ようと思ってるけど、一緒に出る?という誘いがありました。当時、走り始めて未だ半年ほどでしたが、走ることに対して、自信も付いてきていたのでロサンゼルス・マラソンに出る決意をし、申し込みをすることを伝えました。人生で初めてのフルマラソンなので、どのような結果になるか想像もできなかったのですが、不安より楽しみの方が上回っていました。

トレーニング開始

フルマラソンを走るまで4ヶ月ほどの期間があり、この間に完走できる体力を付ける必要がありました。学生時代を含めて、10キロ以上の長い距離を走ったことがなかったので、フルマラソンに向けてどのような準備が必要かいろいろと調べました。初めて42.195キロ走るとなると、当然5時間もしくはそれ以上掛かるということが調べる中で分かり、長時間、体を動かせるだけの体力を付ける必要がありました。とにかく今まで走ったこともない距離を走る必要があり、まずは定期的に15キロ走ることを習慣にしました。3ヶ月経過するころにはスピードも速くなり、距離も少し延ばすことができ、20キロを完走できるまで体力が付いていました。

本番まで一週間前

いよいよ本番まで一週間となり、トレーニングも大詰めを迎えていました。フルマラソンのトレーニングで気をつけることは、フルマラソン当日に体力をピークに持っていく必要があるため、一週間前から徐々にトレーニングの量を減らしていきます。それまでは、30キロ走や坂道ダッシュといった厳しい練習をして追い込んだトレーニングを行うのが一般的なのですが、この頃になると最長でも10キロ程度に抑えます。

本番前日


前日ともなると、トレーニングも1キロ走る程度に抑えて、あとはレース本番に向けて体力を温存します。あと前日に大事なことはエネルギーを溜め込む必要があります。基本的にフルマラソンを走りきるには炭水化物をしっかり体に蓄えることと言われているので、前日はパスタやお餅を通常よりも多めに食べます。食べ始めは美味しく食べることができるのですが、通常よりも量が多いので、徐々に苦しくなってきます。それでも頑張って食べて、翌日に備えます。

フルマラソン当日

ロサンゼルス・マラソンは例年3月に開催されます。早朝7時スタートなので、スタート地点となるドジャー・スタジアムには遅くとも朝6時頃には到着しておく必要があります。ドジャー・スタジアムは高台にあるため、この時期の朝のドジャー・スタジアムは結構寒いので体にこたえます。

スタートからゴールまで


朝7時に号砲が鳴り、ランナーが一斉にスタートします。スタートから10キロ地点ぐらいまでは快調に走り、このままゴールまで行けそうな甘い考えが出始めましたが、20キロ時点が近くなったころ、徐々に体に変化が出始め膝が痛くなりました。その結果、歩いたり、止まって屈伸運動をしたりして、気分転換を図りました。しかしこの行動が大きな失敗でした。これは後で知ったのですが、長距離を走ってる最中に、屈伸運動をすると余計に膝を悪くするというのです。結果、膝が痛くなり、同時に両足をつってしまい、30キロ近くなったころには、歩く頻度が多くなりました。30キロを過ぎた時点で4時間近く経過していましたので、カロリーも相当消化しており、お腹が空き始めました。それでもなんとかゴールしようと、沿道でもらうバナナを食べたりしながら、ゴールに向かって無心に走り続けました。ゴールまであと1キロとなった頃、何故か涙が流れ始めました。当初400メートルトラックしか走れなった体力が今ではフルマラソンを走れるまでになったことを、自分でも素晴らしく思い、その思いで胸が一杯になり感情がこみ上げた瞬間でした。途中、歩いたりもしましたが、沿道の応援も手伝って、最終的に5時間5分かけてゴールすることができました。ゴールした時の達成感は、なんとも言えなく心地の良いものでした。

筆者にとって、2017年の今年が8回目のロサンゼルス・マラソンとなりました。嬉しいことに年々タイムを更新していて、今回は3時間41分でゴールしました。年々、年齢は重ねますが、反対にタイムが早くなることで自分に自信を持てるようになります。また、7年前に80キロあった体重も現在は60キロとなり、20キロの減量にも成功しました。フルマラソンを走るには、トレーニングにそれ相当の時間と計画を立てる必要がありますが、ゴールの達成感は素晴らしいものがあります。この感動はこれから始めようと思っている方にも是非、味わっていただきたく思います。