米国労働者なら皆知っておきたい!アメリカで身体障害(Disability)になったらどんなベネフィットが受給できるの?
アメリカにも、日本と同じように年金制度があります。一般的に、ソーシャルセキュリティー(Social Security)と呼ばれていますが、日本とは少しシステムが違います。そこで今回は、 ソーシャルセキュリティーと障害年金について、書いてみたいと思います。
ソーシャルセキュリティーと障害年金
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過去にソーシャルセキュリティーについて書かれた記事があるので、アメリカの年金制度の詳細を知りたい方は、そちらをご覧下さい。アメリカの年金制度は、日本の年金制度と比べると少し分かりやすいです。アメリカの年金の場合、退職後に年金受給をするためには、最低40クレジット以上が必要になります。1年間の上限が4クレジットで、40クレジットになるためには、最低10年は働かないといけません。1クレジットを取得するには、その年によって変わる金額以上を収入として稼いでいる必要があります。2019年度は1クレジット$1,360となっているので、最低でも1年間に$5,000以上の収入があれば、フルクレジットを取得できます。 退職年金と違って、障害年金の受給資格はもう少し緩いです。年齢によっても必要なクレジット数が違いますが、現在では24歳以下の人は6クレジット以上、25歳から31歳までの人は12クレジット以上、そして32歳以上の人は、1歳毎に異なるので、こちらの表をご覧下さい。
SSN Disability Benefits(英語):https://www.ssa.gov/planners/credits.html#h0
いくらくらい受給されるの?
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障害年金の受給額ですが、人によって違います。理由は、障害年金を申請した時点の年齢だけでなく、所有しているクレジット数、世帯収入や障害レベルにもよっても受給額が変わるからです。 少し調べてみたところ、1ヶ月に$1200程度が平均だと言われています。でも、思っていたより少ない気がしますが…どうでしょうか?また、家族がいる場合は、金額が少ないながらも家族手当も受給される場合もあります。
SSN Family Benefits(英語):https://www.ssa.gov/planners/disability
日米社会保障協定について
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みなさんは、日米社会保障協定について知っていますか?2005年に日米社会保障協定が結ばれたため、日本とアメリカで払った年金を合算できるようになりました。この協定が結ばれる前は、アメリカで規定のクレジット以下しか払っていなかった場合は、掛け捨てになっていました。でも、今はアメリカで決められたクレジット数が足りなくても、日本で年金を払っていれば、足りない分を足すことができます。アメリカの1クレジットは、日本の年金加入期間の3ヶ月分に相当します。下記に、日本語でのアメリカの年金制度の概要と日本の障害年金についてのリンクがありますので、ご覧下さい。
アメリカの年金制度の概要(日本語):https://www.nenkin.go.jp/service/kaigaikyoju/shaho-kyotei/kyotei-gaiyou/20120802-01.html
日本の障害年金の概要(日本語):https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html
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今回は、簡潔ながらもアメリカの障害年金について紹介しました。自分は大丈夫!だと思っていても、いつ何が起きるか分かりません。筆者は前回日本へ一時帰国した時に、年金事務所へ行って自分が今まで払った年金について調べてもらいました。日本の年金制度も度々変更しますが、日本人の場合、日米社会保障協定のおかげで以前より障害・退職年金受給がし易くなりました。自分が該当するか分からなかったり、個別に質問等がある場合は、ぜひ直接問い合わせてみてください。
関連記事:「日本帰国時の米国年金の取扱いについて、アメリカ市民権取得後でも日本で年金は受け取れる!年金受給権とその手続きとは?」