クレジットスコアがなくて◯◯できない!困ったアメリカのクレジットカード社会と日本人が苦しむそのわけとは?

クレジットスコアとクレジットヒストリーとは?
クレジットビューロー(credit bureau)と呼ばれる個人信用情報機関
まず、アメリカには3つのクレジットビューロー(credit bureau)と呼ばれる個人信用情報機関があります。エキファックス(Equifax)、エクスペリアン(Experian)、トランスユニオン(TransUnion)の3つです。
クレジットスコア
これらクレジットビューローには、アメリカのクレジットカード利用履歴、消費者ローン、住宅ローン、公共料金の支払い履歴、携帯電話料金、など考えられるありとあらゆる各個人の金融情報が集まります。それらの利用履歴を独自の計算方法で得点化し、個人にスコアを付けたものがクレジットスコアと呼ばれるものです。このクレジットスコアが、アメリカで生きていく上での信用度の物差しの全て、と言っても過言ではありません。
クレジットヒストリー
クレジットスコアを割り出すための個人の金融履歴のことを、クレジットヒストリーと言います。主にはクレジットカードの利用履歴です。ただ、クレジットヒストリーは例えば、クレジットカードの申込みをして、カード会社から拒否された、といった情報まで収集し、個人の信頼を格下げする仕組みになっています。アメリカで住み始めて少し経つと、家に「クレジットカードを作りませんか?」というチラシが来ますが、これはほとんどの場合、申込みをしてもクレジットヒストリーが足りず、申請を拒否されてしまいます。ということで、こういったクレジットカード会社からのチラシは信用せず、渡米当初は申込みをしないというのが鉄則です。
クレジットスコアを上げるために良いクレジットヒストリーを作る、すなわちクレジットカードを使う生活を心がける。この図式はご理解いただけましたでしょうか?アメリカ人がクレジットカードを使うのはただ便利だから、というわけではないんです!
移住当初、クレジットスコアがなくて◯◯できなかったこと!
アメリカに移住してきて、当たり前ですがクレジットスコアなく困ったことがたくさんあります。日本で使っていたクレジットカードの履歴はアメリカでのクレジットヒストリーにはなりません。
クレジットカードが作れない
クレジットスコアがない!ではクレジットカードを作ってスコアを貯めよう!でもクレジットスコアがないと、クレジットカードが作れない。それでは永遠とクレジットスコアは貯められないではないか?という無限ループに陥りそうになります。ここにはきちんと解決策があります。その解決策をmAmerica別記事「アメリカでクレジットカードを作る方法」で紹介していますので、ご参照ください。
賃貸契約ができない
アメリカへ移住して最初にすること。それは家を探すことではないでしょうか?筆者も内見へ何件も行きました。気に入った物件でもクレジットスコアがないと契約できないという不動産屋さんもありました。ただこれは100%というわけではなく、きちんと働いていることを証明したり、デポジットを多く払うことにより契約できるところもあります。筆者の場合は結局日系の会社にお願いしたため、クレジットスコアは不要でした。
携帯電話の割賦契約ができない
どのような形で携帯電話を持つか、というところで状況は変わってきますが、最近のスマートフォンはかなり高額です。携帯電話の支払いを割賦契約にして月々支払うことを希望されている方もいるかもしれません。割賦契約は言い換えればローン契約になりますので、これもクレジットスコアがないとできません。ただクレジットスコアがなくても携帯電話を持つことはできます。携帯電話の情報に関しては、mAmerica別記事「アメリカの駐在妻が、現地でスマホを購入した時のお話」、「え、簡単に買えると思ってたのに!アメリカで携帯電話を手にするのに苦労する理由と、簡単に買える方法を一挙ご紹介!」、「SIMフリースマホをアメリカに持ち込む時の注意点、あなたのそのスマホ、本当にアメリカで使えますか?」をご参照ください。
家のローン、車のローンが組めない
アメリカに移住していきなり家を購入するという方は少ないかと思いますが、車のローンを組みたいという方はいるのではないでしょうか?残念ながら、ここでもローンを組むのは中々難しいです。筆者も車を入手しましたが、リースという形で会社名義で手続きをしてもらいました。
ケーブルテレビ、インターネット契約ができない
何とか家も借りて、車も入手して生活が整ってきた!テレビを買おう!ケーブルテレビも契約して、家にインターネットも引こう。ポストに入っていた月々$49のケーブルテレビ&インターネット契約のチラシ。安くて良いと、問い合わせしたら、クレジットスコアがないので契約できないとのことでした。
クレジットスコアがなくたって、アメリカで生きていける!?
クレジットスコアがないことによって、困ることは本当に多いですが、生きていくことはできます。多くデポジットを払うことによって解決したり、クレジットスコアを必要としない形でも契約できるということもあります。ただアメリカで生活していく上で、クレジットスコアを持っている方が便利なことは間違いないです。まずは何とかクレジットカードを作って、クレジットスコアを貯めていきましょう!