アメリカで夢のマイホーム生活を実現させよう!プロに教わる不動産購入・売却・買い替えの際の基本情報とは?
アメリカの現地生活情報誌『Lighthouse』からの転載記事です。アメリカの現地生活情報誌『Lighthouse』では最新ビジネス動向から、アメリカ生活に役立つ教育、医療、法律関連情報から全米各地のコミュニティ情報やグルメ、旅行、エンタメといったジャンルを幅広くカバーしておりますので、是非、本記事以外の面白い内容のものを見つけてみてください!)
物件探しの前に 購入可能額を確認
日本とアメリカでは、不動産購入の捉え方が違います。日本では購入した家に一生住むのが一般的ですが、アメリカでは、結婚、出産、引退などのライフステージに合わせて家を買い替えます。また、中古物件市場が大きいのも特徴です。 購入の際は、まず銀行やローン会社のローンオフィサーに会い、住宅ローンが組めるのか、いくら借りられるのか、頭金はいくら必要なのかを確認しましょう。次に、それら金融機関から、暫定的なローン承認額が記載された「Pre-Approval Letter」を入手します。これがあると物件交渉で有利になるほか、住宅ローン申請のプロセスもスムーズになります。住宅ローンの審査では、返済能力やクレジットスコア・ヒストリーなどが重要視されます。住宅ローン審査前や最中には、他のローンを組んでの大きな買い物は控えましょう。住宅ローンで借りられる額が分かったら、不動産エージェントに会い、物件探し開始です。
物件選びのポイントと購入完了までの流れ
物件選びではエリアが大切。家の状態に加え、周囲の環境、治安、学校区なども考慮しましょう。物件の種類は大きく分けて一戸建て、タウンハウス、コンドミニアムの3つ。後者2つはローン以外に毎月共益費の支払いもあるので、注意して比較しましょう。 購入物件が決定したら、エージェントが売り主と交渉し、双方の希望価格の折り合いが着いたら契約成立。例えばカリフォルニア州だと、そこでエスクロー(中立の第三者機関が買い主と売り主の間に入り、取引を締結まで運ぶこと)がオープン。エスクローでのホームインスペクションや最終的な価格決定の後、金融機関に住宅ローンが正式に承認されたら、公証人立ち会いの下、最終書類に署名。その後、取引が登記され、契約完了です。 なお、購入時には、頭金のほか、銀行やローン会社への手数料や保険料、引っ越し費用などもかかるので、それらも予算に入れておきましょう。 家を売る場合、不動産の市場は常に変動してるため、まずは不動産エージェントに相談を。知識豊富なエージェントなら、例えば買い手有利の市場の時には売却を保留してリースするなど、市場を見て売り時を判断できるからです。 プロセスとしては、まずエージェントと物件の価格や売却の際の対策を相談し、買い主を探します。オファーが来たら、資金額、クレジットスコアなどで買い主の契約遂行能力を確認します。買い主が決まるとカリフォルニア州ではエスクローがオープンし、各種手続きがスタート。売り主は家の現状を購入者へ開示します。双方が最終的な条件に納得し、全ての書類への署名や代金の入金が行われたら、債権者(銀行など)への支払いをして抵当を処理し、郡の役所へ買い手の名義を登記します。この後、支払い済みの固定資産税の返金や諸々の手数料が清算された最終的な売却益が支払われ、エスクロー口座が閉まります。なお、非居住の外国人は売却益の一部を源泉徴収されますが、翌年の確定申告時に還付手続きが可能です。他州でも、売買共に基本的な流れは大きくは変わりませんが、詳細はエージェントに確認しましょう。 最後に、購入と売却を同時に行う買い替えですが、理想は下図のとおり。ただ、家を売ってそのお金で新しい家を買い、すぐに引っ越すのは非常に難易度が高いです。経験豊富で臨機応変に対応できるエージェント選びが重要です。