中井さんのミシガン大学アナーバー校留学体験記②【アメスマ交換留学】

ミシガン大学に留学中の中井さん 海外に留学する、と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?楽しそう?大変なことも多そう?実際に行ってきたことのある方のお話を聞いてみないとなかなかイメージしずらいところもあるかもしれません。そこでmAmericaでは、日本人留学生グループ、現役の交換留学生の皆さん、アメリカでSIM・スマホサービスを提供するアメスマさんにご協力いただき、各地から現地事情をお伝えしてもらう企画「アメスマ交換留学」をお届けしております。

今回は現在、アメリカのミシガン州アナーバーにある、ミシガン大学アナーバー校(the University of Michigan, Ann Arbor)へ交換留学をしている中井さんに、ミシガン大学アナーバー校(the University of Michigan, Ann Arbor) の様子や研究内容について、お話してもらいました。今後、アメリカ留学を目指す皆さんにとって、必見の内容です!

中井さんの留学体験記、第一回目の記事をご覧になっていない方は、「中井さんのミシガン大学アナーバー校留学体験記①【アメスマ交換留学】」を先にお読みいただくことをオススメ致します。

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ミシガン大学基本情報

ミシガン大学アナーバー校の図書館

・ロケーション

ミシガン大学アナーバー校(University of Michigan(通称UM), Ann Arbor)校はCentral Campus, North Campusに大きく分けられます。Central Campusはダウンタウンが近く、街と大学が一体化しているような場所です。平日でも人が多く、活気にあふれています。中心街に近いため、大体の買い物はここ周辺で済ませられます。もちろん遊びも。North Campusは少し街中から離れており、周りには川、たくさんの公園(Ann Arbor市が自然公園に指定しています)があり、どちらかというと静かな場所に位置しています。私の通うMSRBはNorth Campusの近くにあります。ここはCampusという感じではなく、研究施設として建設された意味合いが大きいと思います。CentralとNorthは少し距離があるのですが、学校内にシャトルバスが通っており、頻度は高い上、無料で乗り降りできるので、学生だけでなく一般の方も時々乗っています(笑)。

 

・キャンパスの雰囲気、施設情報

ミシガン大学アナーバー校での私のプログラムは、大学に行って講義を受けるものではなく、研究室で研究するプログラムなので、正直キャンパス内の施設に関する情報は乏しいです。ただ、Central Campusの範囲はみなさんの想像を超える広さで、図書館は私が知るだけで4、5施設あるし、博物館やイベントで使われるホールなどもそれぞれたくさんあります。ちなみにとある図書館はとある映画の撮影地候補として最後まで残ったらしく(撮影はされなかったらしいです)、実際に入ってみると図書館とは思えないほど美しく、神秘的な雰囲気で感動しました。

私の通うラボの近くに、ミシガン大学病院があります。そこのカフェテリアに一度連れて行ってもらったことがあるのですが、フードコートのような雰囲気で、店舗ごとに対面方式でできたてのランチを提供していたり、スープバーがあったり、とてもおしゃれなカフェでした。品ぞろえも多く、宗教を考えたメニューや、ヴィーガン向けの食事も当たり前に置いてあります。多国籍社会のアメリカならではだと思いました。ここは医療者、患者さんだけでなく一般の方も食事がとれるので、病院ではありましたが、にぎやかな雰囲気でした。味はもちろん美味しかったです!

 

・ミシガン大学の特徴

ミシガン大学アナーバー校(University of Michigan, Ann Arbor)UMのイメージカラーは青の背景に黄色のMが特徴的で、Go Blueというくらい皆に親しまれています。バスも鮮やかな青色で、自然を背景によく映えます。大学の近くに大きなスタジアム(ミシガンスタジアム;通称Big house)があります。世界的にも有名なビッグスタジアムで、夏から秋にかけてフットボールの試合が行われます。アメリカ、ミシガンはフットボールがとても盛んで、皆マイユニフォームを着て試合を見に行くそうです。そんな試合のチケットですが、学生の間でとっても安く買えるとの噂があります。秋頃ミシガン大学に留学された際には是非フットボールで熱狂してみて下さい!ちなみに私も観に行く予定です!

 

留学先での授業、研究情報

ミシガン大学アナーバー校研究室の様子

Japanese AmericanでいらっしゃるOsawa Yoichi教授の薬理学研究室で日々研究に励んでいます。ラボのメンバーは私を含め8人程度です。ラボでは無論、皆英語で会話しています。

少し余談になりますが、日本とアメリカでは研究室の成り立ちと仕組みの概念が異なります。説明が難しいのですが、日本の大学では1つの講座に1つの研究室が対応しています。つまり、医学部医学科の薬理学講座に研究室が1つ、いうことになります。一方、アメリカでは薬理学講座というくくりの中に数人~数十人の教授がいらっしゃり、教授別に開講している研究室のどれか1つに所属するという形になります。面白いことに、同じ薬理学講座内でも、教授毎に研究内容が全く違うので、随時開催されているセミナーを拝聴しても、全く新しいことをたくさん知ることができます。

ミシガン大学アナーバー校の研究室様子

さて、Osawa教授の研究室では、熱ショックタンパク質であるHsp90, Hsp70のシャペロン(chaperone)機構のメカニズム解明をメインテーマにしています。

この機構はタンパク質を正しい構造に誘導する役割や、古くなったタンパク質を選別し、別の分解機構に働きかける役割を担っており、このメカニズムによって、私たちの体内では常に正しい構造のタンパク質が正しく機能することが可能となっています。

一方で、アルツハイマーやハンチントン病といった神経変性疾患は、細胞内で異常なタンパク質が凝集、それらが蓄積することがわかっています。これらの蓄積により細胞が本来の機能を失い、発症に向かっていきます。

こちらでの具体的な研究目的、研究内容は、Osawaラボが一連の研究の中で見出した、シャペロンとともに機能する重要なタンパク質(co-chaperone)の性質や役割を明らかにすることです。また同時に、新たなco-chaperoneの発見も見据えています。そして、大学生活を通しては、タンパク質のトリアージ、品質管理のメカニズムを理解し、治療に関連するタンパク質を制御することで神経変性疾患に対する治療を可能にすることを最終的な研究目標としています。

ミシガン大学アナーバー校研究室の様子

・・・と、難しいことを並べてばかりでは面白くないので、こちらのラボの雰囲気等もお伝えしていきたいと思います。

私自身、アメリカのラボというととても厳しくピリピリしているイメージを持っており、最初はビビりながら、扉をたたいたことを覚えています。実際の雰囲気はとても和やかで、楽しいです。しかしながら研究に関しては皆さんプロフェッショナルで(当たり前ですが)、日々学ばせていただいています。

Osawa教授はとてもきさくな優しい方で、いい意味で教授らしくない方です。ラボでお会いしてもわかりやすい英語で話しかけて下さり、こちらの生活で不便がないかといつも気にかけて下さっています。

ラボの皆さんは日々雑談や冗談を言い合い、笑いが飛び交う仲です。時々話に混ぜてもらったりして、楽しい反面、自身の英語力の乏しさを日々実感し、皆さんの会話を理解したいと思うばかりです。

設備についてですが、今いるラボですら、私の周りをいくつもの高性能の機械が取り囲んでいます(笑)。日本のラボとは数も規模も桁違いです。他のラボに機械をお借りすることもありますが、最新の機械等を貸していただく際は、自分が壊さないかと心配と緊張で手が震えます(笑)。

実験は、日本で未経験の実験+英語のダブルパンチで最初はなかなか慣れませんでしたが、なんとか今は形になってきています。まだ不慣れな点はありますが、唯一細胞培養は日本でやっていたので、鼻歌を歌いながら楽しくできています(笑)。

あと数か月しか研究に携わることはできませんが、たくさん吸収して日本に帰りたいと思っています。

まとめ

ミシガン大学に留学中の中井さん

いかがでしたでしょうか?薬理学に関する専門的な内容でチャレンジングなアメリカ留学生活を過ごす中井さんですが、日米における研究環境の違い、特に施設の充実度合いにとても驚いているようでした。ミシガン州アナーバーのミシガン大学アナーバー校(the University of Michigan, Ann Arbor)で研究活動をする中井さんですが、その様子は引き続き、このmAmerica(まめりか)で共有していただきます。次回の投稿もお楽しみに!

 

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